派遣社員として大手食品会社の子会社に短期間勤務していました。職種は事務職。勤務期間はお中元のシーズンで、伝票の仕訳が私たち派遣社員の仕事でした。伝票の仕訳は未経験でした。しかし1人の女性社員の指示の下、伝票の処理の仕方を1から学びなんとか業務をこなしていました。
仕事自体は覚えることが多かったものの、いったん決まりごとを覚えてしまえば問題なくこなすことができました。何より黙々と物事に打ち込むのが得意だったので、自分に合った派遣先であるとさえ感じていました。問題は、指示役の女性社員ととても良好な関係とはいえない状態であったことです。もともと私たち派遣社員にやや横柄な態度で接する傾向がありました。
その女性社員は外見から判断して当時30歳前後でした。しかし明らかに彼女より年上であろう派遣社員に対してもタメ口かつぶっきらぼうな命令口調で接するのです。私は特に冷たく当たられました。その理由は私が仕事で大きなミスをしてしまったことです。
就業して10日ほどたった頃でした。2枚の伝票を誤った方法で処理してしまい、結果それらの伝票は作り直す事態に。指示役の女性社員からは長時間にわたり激しく叱責されました。もともと冷たい態度だった彼女ですが、それ以来さらに冷たくなり露骨な嫌がらせを受けるようになりました。仕事について質問しても「自分で考えて」。仕事が私に回ってくるたびに「間違えないでよね」とチクリ。
一番ひどいと感じたのは、本来の契約内容からはずれた業務をさせられたことです。何年も前の日付の発注書を探せと言われ、もう1人の派遣社員と共に延々と段ボール箱をあさるのです。その派遣社員もまた指示役に嫌われていました。その作業により昼休みも与えられない日もありました。
まわりの人が机で作業している中、床に座って全身ホコリまみれになってこの作業をしている時は、自分たちが契約社員やアルバイト社員よりも下の立場にいると認識せざるを得ませんでした。就業期間が短期間でなければすぐに辞めていたと思います。そんな日が続いたある日、突然契約を打ち切られました。当初1ヶ月半の契約でしたが、1ヶ月で勤務終了となったのです。
すぐにこの職場から離れたいから法律違反と知りつつ受け入れた
契約打ち切りに対し、派遣会社や派遣先に異議を唱える気はありませんでした。収入に影響が出る以上予告なしの契約打ち切りは決して良いことではありません。しかし結果的にはあの環境から脱することができたので、ポジティブに受け止めています。