ニートからようやく脱出した私が就職後に経験したのは採用の仕事でした。たくさんの履歴書を見た経験から考えると、履歴書の内容で大切なことは採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせることです。ニート期間が長いので履歴書に書けるような経歴がないという人でも書く方法はいくらでもあります。ニートでも履歴書を見てもらうコツはどのようなものでしょう。

 

履歴書の入っている封筒から書類選考は始まっている

当然のことながらロボットに採用活動を任せている会社はありません。郵便で送られて来た履歴書を開いて見るのは人間です。履歴書の入った封筒を最初に開封するのは誰だと思いますか?おそらく役職的にはそれほど高くはない社員です。私は小規模の会社に勤めていましたが、上司から「つまらない履歴書をいちいちデスクに置くな」という指示を受けていました。

つまらない履歴書をデスクに置いただけで、私は仕事のできない部下だと判断されることになるのです。上司にわざわざ持って行く履歴書は価値がある履歴書に限られます。

あなたの履歴書は開封する社員にとって「報告の価値のある」履歴書でしょうか?

 

 

開封者というフィルターで落とされないために

開封のその時点で見る価値のない履歴書は返送または廃棄されることもあるということです。面接担当にさえ届かない可能性もあるのです。自分の履歴書を採用責任者に届けてもらうためにすること、それは人に対する心配りです。

心配りといっても難しいことではありません。同封書類の内容について送り状を添えてくれている、書類を見やすいように順番に並べてある、封筒に「履歴書在中」と朱書きしてくれているなど当たり前の小さなことをしてくれるだけでもいいのです。

じつは小さな気配りを実行していない人はけっこう多いので、それだけでも履歴書の人物に安心感を持つことができます。相手を気遣える人と一緒に働きたいと思いませんか?面接官にたどり着く前に開封者に履歴書を廃棄されてはたまりませんね。同じ職場で働く人に対する心配りはもう始まっているのです。

 

開封する社員にまで心配りができている履歴書ならば、ニート期間が長く職務経験がなくとも面接官に届く可能性が高くなります。

 

面接担当者にたどり着く「価値のある」履歴書

開封者が面接官である上司に報告したくなる履歴書とはどんなものでしょう。文句のない学歴!華やかな経歴!ではありません。しっかりと文字が書き込んである履歴書です。

当たり前のことだと思われますか?しかし案外これができていない履歴書は多いのです。

 

履歴書を購入した時に一緒に入っている「履歴書の書き方見本」があります。あの見本のままのような履歴書を送付してくる人がいます。オリジナリティーのない文字が並んでいると、この就職活動自体にやる気がないように受け取られてしまいます。見本はあくまで見本であって正解ではありません。必ず自身のオリジナルの文言を追加しましょう。学校を卒業後の職歴がないならアルバイトの内容でも良いのです。どんな職種か、具体的な作業内容はどんなものか、そこで何を学んだのかなど自分を分析する内容でもかまいません。しっかりと書き込むことが大切です。職歴がなくても文章を書くという能力をアピールすることはできるのです。

 

しっかりと書き込んである履歴書は読みごたえがあります。開封者がつまらない履歴書を報告するなと上司に怒られる可能性は低くなります。

 

履歴書にあなたの「人柄」を感じさせるものを込める

特にニートからの就職活動の場合は、履歴書に込めるべきは自分の「人柄」と「丁寧さ」です。職歴がないからといって卑屈になる必要はないのです。自分がやってきたことを「丁寧に」詳しく書きましょう。

 

趣味の欄も存分に使って下さい。ただ「趣味:読書」などとありきたりのウソかホントか分からない内容ではアピールになるどころかマイナスです。読書ならば好きなジャンルや作者、タイトル、最近読んだ本などを具体的に書きましょう。仕事と関係ないのでは?と感じる人もいるかもしれません。しかし採用する側からしてみれば「この人とうまくやっていけるだろうか」という不安でいっぱいなのです。あなたの人柄のヒントになる項目の記載があれば、この人にあってみようという気持ちにもなれます。

 

たとえ内容が多少薄くても丁寧な文字がギッシリと書いてある熱意のある履歴書ならば面接の機会が与えられることもあります。頑張っている人をみたら、応援したくなりませんか

 

空欄が目立つ履歴書には魅力が全くありません。あなたの仕事内容さえも中身がないものだと想像させます。履歴書を書くことさえ面倒な人とは一緒に仕事ができません。空白だらけの履歴書は時間を与えられたのにただ黙っている人と同じなのです。

 

悩んでしまって履歴書を書くのが難しい人はどうする?

履歴書の書き方に悩んでいるならば、一人で悩まないで誰かに相談することをお勧めします。ハローワークや転職エージェントでは「履歴書の添削」を行ってくれます。大抵はあなただけの「担当者」がついて、さまざまなアドバイスをしてくれます。あえて複数のエージェントを利用してみて、いろいろな価値観を持った多くの人の意見を聞いてみて下さい。自分にはなかった視点を養うことができ、気が付いていなかった自分の価値を教えてもらうこともできます。より良い履歴書を書くヒントがきっとみつかります。

 

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