元々箱根の山奥育ちで、その後美大入学のために山形へ。4年生の時に就職活動を始めましたが、山形やその周辺に希望のデザイン会社はありません。
そしてやはり会社の多い場所といえば東京!という事で、東京での就職を目指す事になりました。箱根にいる実家の両親には地元の町役場に就職しなさいと反対されましたが、せっかく美大でデザインを学んだのだから仕事に生かしたい私は意地を通しました。
まずは就職活動に必要な資金を稼ぐためにアルバイトに励みました。そして50万円溜まったところで中古の軽自動車を購入。これで東京まで面接を受けに行けば、交通費はガソリン代しかかかりません。時代は就職超氷河期でしたので、東京まで行ったり来たりを20回ほど繰り返した頃、ようやく採用通知をいただけて、晴れて東京の会社に就職できる事になりました。
根性で都内勤めの切符を手に入れた私に、もはや両親も反対はしませんでした。山形の仲間たちには上京を散々羨ましがられ、私も気持ちよく大学卒業を迎える事が出来ました。
20代を東京で過ごして楽しい思い出ができたよ
上京後は、大田区に5年、世田谷区に2年住んだ後に結婚して寿退社しました。都内での生活は、20代の内は刺激的で楽しいものでしたが、30代になるとやはり生まれ育った土地にあったような緑の木々や虫の声が恋しくなるものです。
今は海老名市で田んぼに囲まれた一角に家を買い、家族でのんびり暮らしています。でも東京で過ごした日々は、今も忘れられない楽しい思い出となっています。
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