転職活動において職務経歴書はとても大切な書類です。履歴書では伝えきれない自分のアピールポイントを自由に記載することができます。しかし就職必勝本から切り抜いてきたような「つまらない」経歴書では採用責任者まで届きません。採用側も人間です。興味を持てない文章は苦痛なのです

パッと見ただけで読みたくなる、読まなくても優秀だと感じさせてしまう職務経歴書とはいったいどんなものでしょうか?

 

 

職務経歴書の【書き方、内容】より【読みやすさ】が大事!?

読み始めたくなる見た目、実はこれが思いのほか大切なのです。字の大きさやフォントを使いわけ、適度に改行をいれながら文章を書きましょう。

 

 

今までやってきたことを詳しく書こうと改行のない文章をギッシリ書かれては、正直いって読む気をなくします。大好きな作家の文章でもないかぎり、大量の字を読むのはかなりつらい作業です。

 

言いたいことだけ言う自分勝手な職務経歴書はダメ!

「こんなすごいプロジェクトをやった!数字を出した!」という素晴らしい経歴が「ダラダラ」と書いてあっても輝いて見えません。内容が優秀でも見た目が優秀ではないのです。字が詰め込まれただけの職務経歴書から受ける印象は「幼い人」です。相手が読みやすいように気配りをしてくれている書類は「大人」のスマートさを感じさせます。

 

「たいした経験がなくて、職務経歴書なんて書くことがない」

このように職歴自体にあまり自信がないという人こそ、職務経歴書の「読みやすさ」には力を入れるべきです。「見やすい書類を書く」という能力だけでも、面接までこぎつけることができます。

 

職務経歴書で面接を「コントロールする」

人前で話すの苦手だと自覚している人は職務経歴書に力をいれて、面接をコントロールする意識を持ちましょう。コントロールというと難しく感じるかもしれませんが、要するに盛り上がりそうな話題を自分で入れておくということです。

自分が話題をつなぐことができそうな、「前職で良い結果を出したこと」「プライベートな趣味について」でも大丈夫です。

 

印象に残る職務経歴書の一例

私が見た経歴書で今も覚えているのは、事務職求人に応募してきた女性のものでした。具体的な学歴や職歴は印象に残っていません。しかし彼女の書類は事務職に必要なスキルをすべて網羅しているといっても過言ではないくらい大変優秀だったことはハッキリと記憶しています。

 

ともかく職務経歴書が見やすい

 

それはパソコンスキルのすごさというよりも、見る人に対する気づかいを感じさせるものでした。事務的なスキルは練習すれば必ず上がるものですが、気づかいは「上がる」というものではありませんね。しいていえば磨くものです。彼女の書類は自分自身を磨いてきたことを実感させるものでした。

 

自分のスキルを証明する職務経歴書

彼女の履歴書はエクセルで作成してプリントアウトされており、写真は貼り付けたものではなく画像データを挿入しプリントされているものでした。これを見ただけでワードとエクセルの基本的操作が可能であることが聞かなくてもわかります。写真データをパソコンに入れてレイアウトする能力があることも証明されるのです。

 

転職活動には今までの経験を上手にアピールする力が必要とされます。そしてそのアピールの内容を実証するものを面接官は欲しがっています。「マイクロソフト オフィス スペシャリスト合格」と書くだけでは、本当かどうかは分からないのが現実です。ですが彼女は職務経歴書で実証してみせたのです

職務経歴書は「スキルと人間性」を両方書く

面接では「パソコンが使えます」と言っていたのに、実務では使い物にならない人も多くいます。その点職務経歴書でスキルを証明してくれている人は安心して面接に招待できます。

 

何より彼女が素晴らしかったのは送り状が丁寧な文字で手書きされたものだったことです。一般的に履歴書は手書きのものが多い中、プリントアウトされたものでパソコンスキルを冷静にアピールして良い意味で目立ちました。しかし彼女はやりすぎることなく、送り状はあえて手書きにして「女性らしい気づかいができる」という自分の人間性も、さりげなく表現してきたのです。

 

ナンバーワン経歴書の彼女は採用されることはありませんでした。面接で落とされたわけではありません。面接日時を設定しようと電話をした時点で他社の採用が決まっていて、面接をすることができなかったのす。あれだけ素晴らしい書類を作れる人材なので他社との取り合いになるのも仕方がないと納得したものです。

 

 

「独りよがり」の職務経歴書は面白くない

どうだ!という態度が出てしまっては悪印象を持たれることもあります。職務経歴書は企業風土にもあわせる配慮が必要です。

 

転職エージェントでは職務経歴書の書き方を指導してくれるサービスがあります。その際は複数のエージェントでいろいろな性別・年齢の第三者に意見をもらいましょう。さまざまな角度から自分を見るように心がけると、面接に進んでも対応できる能力が養われます。

相手によって自分の印象を書きわけるくらいのしたたかさを持ち、職務経歴書で自分をプレゼンしてみて下さい。

 

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