人材派遣の会社から、派遣社員として事務の求人を紹介されました。その仕事、当初の予定では「正社員登用予定」ということでした。
最初から正社員として働きたいと考えていましたし、かなり低時給だったので悩みましたが、正社員になれるなら、と働き始めることに。業務内容は比較的難易度も専門性も高いものでした。しかし、待っていたのは過酷な現実。まさかの、「経営状態悪化による派遣打ち切り」だったのです。衝撃的でした。
大手会社の紹介予定派遣先でも正社員になれるとは限らない
数年前に派遣社員としての仕事の話があったときのこと。かなりの低時給で専門性が高い仕事だったため、最初はお断りしようと考えていました。
しかし正社員登用を前提とした仕事だったため「それならば」ということで、お受けすることにしたのです。親会社は誰もが知る大企業だったので、間違いはないだろう、と考えたのです。仕事はハードでした。
職場環境も厳しいものがありましたが、お勤めされている正社員のかたがたは、みなさん嘘みたいに良い人ばかりで、人間関係は良好。わりと理想的な職場でした。「ずっとここで働きたい」と考えて、一生懸命仕事を覚え、派遣社員とは思えないほど残業もし、正社員より多い仕事量をこなしていました。
契約期間は1年間。満了後に正社員となる話でした。しかし、ある時、派遣元の営業さんから電話が入り「派遣打ち切り」という知らせを受けました。
勤務態度や業績に問題があるわけではなく、経営状態による打ち切りとのことでした。実際、その年は大きな赤字で、経費削減の必要があることは明白でした。そこで経費のかかる派遣を切ろう、ということになったのです。
社長さんは普段事務所にはおらず、接する機会もなかったので切りやすかったのだと思います。本当に一生懸命働いていたため、非常にショックを受けました。忘れられない出来事です。今でも、そのときのことを思い出すと、とても悔しい気持ちになります。期待していたぶん、とても残念でなりません。
紹介予定派遣で正社員になれると期待しすぎるのはよくないよ
経営状態ばかりは、派遣社員の努力ではどうにもなりません。しかし、こうなる可能性はある、というのは少なくとも頭に入れておくべきだと思っています。
私の場合は、人材派遣会社から「経営状態も良く、いい会社なので、まず間違いなく正社員になれるだろう」と言われて期待しすぎていたのが落胆する原因だったと思っています。
業績が赤字なのは把握していましたが、まさか口約束とは言え、反故になるとは夢にも思いませんでした。経営状態が良くない場合は「登用予定」と言っても注意が必要だと考えています。