専門学校を卒業して5年、特定派遣社員として色々な企業へ出向し働いていました。派遣会社が懇意にしている県内の大手メーカへ期間的な契約で紹介され、期間が終われば一旦契約が終了し再契約もしくは別の企業へ派遣といういま考えても不安定な毎日でした。
正社員と特定派遣社員では区別のある職場は多い
短期契約だけではなく長くて10年以上の長期継続契約もありましたがそれでもいつかは契約終了し、別の企業でまた新しく仕事を覚えるのかと思うとストレスも多かったように思います。私の実際の業務内容は基本的にはCADを使用した電気製図作成。メーカーへ派遣されメーカー内部にて与えられた時間内に与えられた仕事のみを淡々とこなすような業務内容でした。
実際に派遣されていた大手メーカーは雰囲気は正直良くなかったと思います。職場内部では大手メーカの正社員と派遣会社からの派遣社員との区別がかなりはっきり区別されていて、食堂でお昼ご飯を食べる時も周りに気を使わねばならず精神的に参ってしまう方が多かったようです。ただし自身の会社(派遣業の方)からの待遇はよくボーナスや残業代はしっかりと全額出ていたため給料についての大きな不満はありませんでした。
今後の展望についての不安はありましたが、なまじ給与面が良かったためズルズルと転職できず、あまり深く考えないように生きていたと思います。そんなとき派遣されていた大手メーカーの業績不振が続き、派遣契約が打ち切られることが続きました。
非正規雇用だとやはり景気に左右され、安心できない
同じ派遣会社の同僚として業務を行っていたチームメイトもひとりふたりと契約を切られていき、日に日に明日は我が身と不安が増していきました。また同じように派遣されてる職場の雰囲気も悪くなっていき業務環境もさらに悪化。会社というよりは世の中自体も不景気となり職場内が殺伐としていきました。そんな中でも限られた人数で業務を遂行するべく仕事を回していたところ、過重労働が発生しメンバーのひとりが精神を病んでしまう事態へ。
そんな中管理者責任能力を責められこのままでは自分自身も精神を病んでしまうと思い退社を決意し転職すること心に決めました。ただしその時は派遣切りなどがメディアでも取り上げられているほどの不景気でした。一番不安だったのは金銭面ですが幸い雇用保険には入っていたため失業手当が3か月支給されるとのことでしたので、3か月以内に正社員へ就職すると固く心に決め履歴書の書き方講座などを職業安定所から無料で紹介して頂き受講するなど活動には常に前向きに取り組んでいきました。
転職の際に資格が武器になるのを実感
現実は大手企業の求人条件には大抵が大卒以上と明記してあることでした。専門学校卒の私にはなかなか厳しい現実でした。実はその時に役に立ったのが資格だったのです。学歴がない人間でも有資格者には面接可能という会社は数社ありました。
それでも何社かは学歴優先のため書類選考で落とされましたが、そこで気を落とさず何故に面接前の段階で落とされたのかを考えました。そこで履歴書以外に自分が今までどういった業務内容でどういった成果を積み上げてきたのかを独自の職務経歴書を作成し提出しました。それこそ色々なサイトをみたり本を読んで書き方を工夫したりアピールポイントを簡潔に示すなどを改良を重ねていきました。
また、隠すことなく全て正直に話しました。自分自身の不足している部分を明確に申告し、それが今後の課題であることを面接担当者へお伝えしました。そこから失敗談からの成功へのプロセスを話すことによって好印象が得られたと思います。また自身が持っていたスキルを活かした業務内容の提案を行い、コスト削減による貴社への貢献度を明確に数字で表しました。
その甲斐があってか私の場合は転職活動を初めて1か月で内定を頂けることができました。何社も落ちたわけでもなかったため幸い精神的に辛いということはありませんでした。内定を頂けた企業を選択した際は、自分自身に学歴がなく現場からの叩き上げでやってきていたことが面接でどう評価されるのかがわからなかったこともあり応募する企業も業績が上がっていてこれから大きく成長していくだろうという段階の会社を選択しました。
転職の際に応募する会社の業績もしっかりチェックしよう!
現時点での大手企業よりは比較的門戸が広く経験が浅い若手でも積極的に登用してくれるのではないかと推測してのことです。新しい職場では今までやったことのないものでも積極的に担当させて頂けました。しかしながらその分以前より責任が重い業務内容でした。
常に上司と連携し進めていましたが、簡単な機材の購買や管理及び導入などは個人の裁量が認められており自由な発想と新しい試みに挑戦できたことが嬉しかったです。年収は正直さほど変わらなかったのですが毎日が充実していて仕事を心から楽しいと思えるようになりました。
毎日毎日仕事をしているとただの惰性で毎日を過ごしてしまいます。ただふと冷静に考えてみると意外と転職するまでの道のりって単純なんです。それこそ現状の自分自身に不満があれば尚更思いきることで逆に精神面はだいぶ楽になると思います。
転職に年齢は関係ないとは思いますが、やはり正直なところ若ければ若いほど有利な側面もあります。私は転職して毎日が充実していますがあのタイミングでなければ今の自分はいなかったと思います。思い立ったが吉日転職活動はこれに尽きると思います。
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