社会保険に未加入でも病院に行かなければ、わざわざ健康保険に加入する手続きをする必要がないのでしょうか?

そう思って失業中やアルバイト生活の間は健康保険への加入を怠っている人もいるかもしれません。

ここでは健康保険にはどんな給付があるのかをご紹介していきましょう。

健康保険に加入することのメリットが見えてくるかもしれません。

 

療養の給付

病院に行き、診察や検査、処置、投薬などを受けるのがこの療養の給付となります。

保険証を持っていくことで窓口の負担が3割になりますね。

最近は病院では毎月、もしくは診療を受けるごとに保険証の確認を行うことが増えています。

保険証がないと窓口で10割負担になりますので、毎回保険を受けるよりも3倍以上の金額がかかってしまいます。

 

入院時食事療養費

入院時の食事は健康保険を使うことで1食360円になります。

この価格は平成30年4月からは460円に引き上げられる予定です。

 

入院時生活療養費

入院した時に65歳以上の人は生活療養に要した費用について以下の金額が支給されることになっています。

・食事:一食につき460円  居住費:1日につき320円

 

保険外併用療養費

保険が適用されない保険外診療を受ける場合でも厚生労働大臣が定める「評価療養」と「選定療養」については、保険給付が行われます。

 

療養費

健康保険に加入しているにもかかわらず、やむ得ない事情で保険が適用できずに医療機関を利用した場合、一旦は10割払って、後から残りの7割を支給してもらえるシステムです。

例えば、海外旅行先で診療を受けた場合や、保険証がまだ届かないうちに保険診療を受けた場合などですが、その事実の証明をする書類が必要になります。

更に、医師の指示による義足やコルセットの装着なども療養費の給付の対象となっています。

 

訪問看護療養費

居宅療養している場合に、かかりつけ医の指示に従って訪問介護ステーションの訪問看護士から必要な診療の補助を受けた時に現物給付されます。

 

高額療養費

医療機関の窓口で支払った金額が一定の金額を超えた場合に、その金額を超えた分が後から払い戻される制度です。

この一定の金額は標準的な収入の人で大体8万円ぐらいです。

その金額は同一医療機関の同一診療科内でかかる費用が対象になります。

事前に申請を行うことで限度額以上の金額を払わなくとも済むようにできる手続きもあります。

この場合は「健康保険限度額認定証」の交付を受けることが必要です。

 

人工透析などの特定疾患については、手続きを行うことでもっと低い金額1の万円を超える場合は現物給付を受けることができます。

 

移送費

病気やケガ移動が困難な患者が医師の指示で一時的、緊急の必要があり、移送された場合が支給対象になります。

 

傷病手当金

私傷病のために会社を連続して3日を超えて休んだ場合に支給されます。

事業主より支給額より多い賃金の支払いがあった場合には支給支払い対象にはなりません。

支給期間:休んだ日の4日目から1年6カ月

支給額:標準報酬日額の3分の2

 

※この傷病手当金の給付は国民健康保険にはありません。

 

出産育児一時金

被保険者本人または扶養家族が出産した場合に一児につき42万円支給されます。

相当な金額であるように思えますが、出産は帝王切開などの手術行為がない限り、保険診療の対象となりません。

出産をして入院をするとこのくらいの金額がおおよそかかります。

 

出産手当金

加入者本人が産休を取って会社を休み、給料を受けられない場合が支給対象です。

出産の日以前42日から出産の日の翌日から56日目まで支給されます。

金額は標準報酬日額の3分の2です。

それ以降は育休の取得手続きを行うことで雇用保険より育児休業の給付が行われます。

またこの期間は申請を行うことで社会保険料の支払い免除を受けることができます。

 

埋葬料

加入者や被扶養者が亡くなった時に5万円が支給されます。

埋葬料:家族が埋葬を行った場合

埋葬費:家族がいない場合には埋葬を行った場合に埋葬料の額(上限5万円)の範囲内で埋葬にかかった費用が支給されます

 

健康保険の給付は病院での診療だけではなく、出産や入院、医療費が高額になった場合など多岐にわたっています。

自分は健康だと思っていてもいつ入院したりするかわからないものです。

ぜひ健康保険への加入手続きは行っておきましょう。

 

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