製造工場で事務職をしていましたが、その会社の製造部で働く人たちの拘束時間はひどいものでした。生鮮食品の製造工場で朝はAM5:00から業務は開始されていました。給料も低く、求人募集は常に出していましたが中堅層や若い人は敬遠され、面接に来るのは定年を過ぎた人が多くいました。
会社はその年齢の方もほぼ採用していました。しかし勤務時間は募集要項ではAM5:00~PM14:00で募集していても実際には夕方の5:00を過ぎても業務させられていることもしばしばありました。固定給ということで残業代は支払われていませんでした。
最悪の雇用状況でしたが定年を迎えた方の再就職がなかなか決まらずに面接を受けに来た人がほとんどでしたので、やめたところで次の仕事が見つかる保証がないので我慢して仕事を続けている人がほとんどでした。中には我慢しきれずに会社を辞めて、勤務状況を公的機関に報告したのか辞めてしばらくすると監査が入ることも何回かありました。
うわさではさかのぼって残業代を現金で支払うよう指示を受けて受け取った人もいるようでした。また個人経営のワンマン社長だったため製造部では作業員を罵倒する社長の声が毎日のように聞こえてきました。しかしそこで反論してクビになることを恐れて、バカだ、能無しだと罵られても黙って作業するしかなかったようです。
ご家族が養護施設や老人ホームに入っていてお金が必要だとか、家のローンがまだ残っていて、いま収入がなくなってしまったら困るなどそれぞれ家庭の事情があったようです。私は事務職で無理な残業を強いられていたわけではありませんが、あまりにもひどい会社だったので、早々に退職したい旨を伝えて別の会社に移りました。
再雇用が難しい状況でも転職活動をしたら道は開かれるかも
定年後の再就職が難しいことが大きな問題だと思いました。会社側は雇ってやっている、働いている側は雇ってもらっているの上下関係があまりにも大きいので、働いている側は理不尽でも続けるしかなかったようです。もっと60歳以上の雇用体制が充実していて、選択権があればあのような会社は生まれないと思います。