雇用保険は会社を退職したら、ハローワークに行ってもらう失業給付のみだと思いがちですが、在職中でも雇用保険を利用することができます。
ここでは在職中に利用できる雇用保険についてご紹介していきましょう。
再就職手当を知っていますか?
失業給付を受けている時に再就職先が決まり、一定の要件を満たす場合に再就職手当の受給をうけることができます。
その要件は以下の通りです。
・失業給付の支給残日数が3分の1以上ある
・離職前の事業所以外の事業所に雇用された
・1年を超えて勤務することが確実である
・求職手続き後7日間の期間満了後1カ月以内はハローワーク紹介による就職であること
・新しい就職先で雇用保険に加入している
・3年以内に再就職手当を受けていない
失業給付の受給途中に就職しても、残りを受給できる場合があるということですね。
必要な条件を満たす場合にはぜひ申請をしておくようにしましょう。
気軽に利用できる?一般教育訓練給付とは
教育訓練給付は3年以上(初めての場合は1年以上)の雇用保険への加入期間があれば利用できる制度です。
厚生労働省が指定している講座を受講した際に受講料の20%(上限10万円)が支給されます。
出席日数などの条件もありますが、こちらは専門実践教育訓練と違って講座内容も幅広く、様々な資格や通信講座でも利用できる場合が多いです。
在職しながら資格の取得を目指している人などは、要件に当てはまるのかどうかをぜひ確認してみて下さい。
育児休業給付、介護休業給付も忘れずに
育児休業時の手当も雇用保険から払われているのはご存知でしょうか。
要件を満たす場合に、妊娠しても退職をせずにぜひ育児休業を取って給付を受けたいところですね。
育児休業とは?
支給要件は以下の通りです。
・1歳に満たない子を養育する
・育児休業開始前に2年間に賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上ある
育児休業開始日(産後休暇終了後)から子が1歳に達するまでに賃金日額の67%が支給されます。(育休開始後6カ月経過後は50%)
退職をしてしまっては収入がゼロになってしまうので、必要な要件を満たしている場合にはぜひ育児を取得して給付を受給するようにしましょう。
介護休業給付の支給要件とは?
支給要件は以下の通りです。
・対象家族が要介護状態にあること
・休業開始前に2年間に賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上ある
・介護のための休業期間であること(支給対象は最長で3カ月)
対象家族は配偶者、父母、子、配偶者の父母です。
支給額は賃金日額の67%が支給対象期間について払われます。
決して長い期間ではありませんが、実際に介護で休業をする際にはこのような制度が使えるということを覚えておきましょう。
尚、介護休業を開始する時点で介護休業終了時に離職することが予定されている場合には支給対象とはなりません。
あくまでも休業終了後に復帰することを前提とした制度になります。