鬱病になってとても辛いのに「ここで頑張らなければならない」と自分を追い込んでいませんか?自分の命より大切な仕事なんてあるのでしょうか?とはいえこの厳しい不況の中では鬱病と診断されたとしても、簡単に休職できないのが現実です。鬱の時に注意したほうがいい職種、会社のことについて考えてみました。
目次
鬱病を悪化させる仕事はしない
この職種はダメでこれならいいというものはありません。自信の辛さと向き合って、原因を取り除けるような仕事環境を求めましょう。ですが鬱がひどい時は冷静に自分について分析できないこともあります。こんな職種の人は特に注意して欲しいという目安をあげてみました。
接客・医療・福祉系
人と接する職種はかなりハードルが高いです。スタッフとの人間関係にプラスしてお客様との人間関係というダブルの負荷がかかります。
外回りの営業など
柔軟な対応が必要な職務も精神的な負担が大きく注意が必要です。運転をする仕事も集中力が低下している時は危険が伴います。
夜間や長時間など生活リズムが狂いやすい仕事
鬱病の場合には体力も弱まってしまうことがよくあります。まずは体を休めないことには、弱った精神も快方に向かいにくくなります。
ここにあげた職種はあくまで目安です。普段は簡単にできることが、できなくなってしまうほど心が疲れているのが鬱の患者さんです。これらの職種以外でも自身が辛くなっているのならば、職種を変えてもらうことを考えましょう。
鬱病の場合はまず休むこと
配置転換をしてもらう
仕事の負担が軽くなるようなバックヤードにまわしてもらうように職場と交渉してみて下さい。医師から鬱病の診断書をもらうと上司に相談しやすくなります。
直属の上司に相談しにくい場合は、上の役職者や人事課などでもかまいません。
鬱病だとバレたらクビになってしまうと心配になる人が多く、周囲に言えないことも多々あります。収入がなくなるのは誰だってとても怖いと感じます。しかし鬱病が悪化するのはお金が無くなるよりもっと怖いことです。
鬱症状が悪化すると外出できなくなってしまったり、症状が良くなるまで数年かかってしまったりすることもあります。
ひどくなると周りに相談する気力さえなくなる恐れもあります。配置転換のお願いをする交渉力があるうちに、少しでも職場環境を良くしておいたほうが今後のためになると考えて下さい。
会社との交渉が難しい時
会社が交渉に応じてくれないこともありますが、そういう場合は労働基準監督署や職安に相談することもできます。大げさなことではありません。インフルエンザにかかった社員を休ませない会社は監督署に指導されて当然ですよね。鬱病にかかった社員を休ませてあげない会社も指導されます。
鬱の症状で元気がない時は、現実問題として交渉自体が難しいでしょう。そして交渉しないままに辞めさせられる人も多くいると思います。会社とのやりとりは必ず記録に残しておきましょう。
個人的な理由の退職は失業保険がもらえませんが、病気を理由に退職に追い込まれた場合などは失業保険の対象になることも考えられます。
鬱になるような環境に置いた会社の責任を問う視点は持っておいて下さい。
自分はブラック企業の中にいるのか?
ブラック企業と鬱、自殺。これらのワードが絡み合っているニュースを見ることが増えました。ブラック企業の恐ろしさはブラックであることに気づかないうちに、精神を病んでしまうことです。疲れたきった心では、その職場の異常性に気づかないのです。
ブラックでも平気な人がいるのも事実です。生まれつき精神的にタフなのかもしれませんが、タフな人ほど休み方を知っていて上手に息抜きをしているものです。「あの人は頑張っているのに私は…」のように人と比べて、自分を追い込み続けるのは間違っています。あなたにとってブラックなのか?どうか?という基準で冷静に判断しましょう。
ブラック上司がそばにいるかも?
会社自体はブラックではなくても、上司や同僚などがブラックな場合もあります。どうしても苦手な人はいるものです。
部署を変えて欲しいと人事にお願いするのも一つの方法になります。「上司に嫌われるかも?」「出世できないかも?」、さまざまな不安がつきまといますが、健康を害すことに比べると小さなことです。
病気がひどくなって辞めてしまうくらいなら、配置転換をお願いする方が収入的にも害が少なくてすみます。
命は一つだけ!無理のない職場を選ぼう
人間関係や長時間労働の問題など、何を辛いと感じるかは人それぞれです。
「みんな我慢しているのかな?」「自分は根性なしなのかな?」と思い悩んでしまいますが、辛さを遠ざけることは「サボること」ではありません。辛さにとらわれて生産性が落ちてしまうより、辛さのない(またはより少ない)仕事環境を整える方が自分のためでもあるし会社のためにもなります。
お金、家族、世間体…。理由を考え出すと仕事を辞めることはなかなか難しいです。ですが自分の命とその「理由」を天秤にかけた時、重いのは「命」であることは明白ですね。
まずはじっくり鬱病を治し、健康を取り戻すことが大切です。今いる職場で働き続けるのが難しい場合は、転職エージェントも活用して自分が病気にならなくてすむ仕事を探してみましょう。